2025-06-11
父の日
『父の日』は、父親に感謝の気持ちを伝える日です。贈り物には、黄色いバラやプレゼントのリボンを黄色にしたりという印象が強いですね。日本では、毎年6月の第3日曜日に祝われますが、世界各国でもそれぞれ『父の日』は定められています。
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、中国などでは、日本と同様で6月の第
日曜日に祝われます。イタリアやスペインなどのカトリック系の国では、3月19日、聖ヨセフの日が父の日です。オーストラリアやニュージーランドでは9月の第1日曜日、フィンランドでは11月の第2日曜日が父の日です。台湾では、『パパ』のごろ合わせから8月8日、韓国では5月8日『オボイナルの日(父母の日)』を母の日と父の日とし、ロシアでは、2月23日『祖国防衛の日』を父親をはじめすべての男性に感謝をする日としています。
日本の『父の日』の起源は、アメリカのソノラ・スマート・ドット(ジョン・ブルース・ドット婦人)という女性の父を思う気持ちからの行動だと言われています。彼女は、1882年にワシントン州の田舎で生まれ育ち、父ウィリアムは農夫でした。ソノラが16歳の時に母親が他界し、父親が男で一つで6人の子供を育て、生活を支えました。父親は再婚することなく、家事や育児をしながら働き詰めの日々を送り、子どもたち全員が成人した後、亡くなったそうです。そんな父に支えられて育ったソノラは、後に『母の日』があることを知り、牧師協会に「父親にも感謝する日を造って欲しい」と1909年に嘆願しました。そして、1910年6月19日に最初の『父の日』の祝典が開催されました。この日が6月の第3日曜日だったことから、毎年この日が『父の日』として定着したそうです。そして、『母の日』を正式に定めたアメリカ合衆国第28代大統領ウッドロウ・ウィルソンが、1916年に『父の日』を正式に定めるよう働きかけをはじめ、1966年に第36代大統領リンドン・ジョンソンが6月の第3日曜日を『父の日』とする大統領令に署名しました。更に、1972年には第37代大統領リチャード・ニクソンによって、『父の日』は国民の祝日とされました。
『父の日』が日本に伝わったのは、『母の日』が日本に伝わってから50年以上たった後の昭和25年(1950年)頃だそうです。昭和56年(1981年)に『日本ファーザーズ・デイ委員会』が設立され、毎年お父さんの似顔絵や作文コンクールを開催したり、『ベスト・ファーザーズ賞』を認定するなどして盛り上げた結果、国民的行事として浸透していきました。1980年代にデパートなどが『母の日』と同様に『父の日』の贈り物を販売戦略としてイベント化したことで、プレゼント文化が確立されました。
この文化が日本では、『日本ファーザーズ・デイ委員会』が開催する『父の日の黄色いリボンキャンペーン』の影響を色濃く受け、『黄色いバラ』を贈ることが浸透したと言われています。『父の日の黄色いリボンキャンペーン』では、『ベスト・ファーザーイエローリボン賞』が著名人から選ばれます。そのイメージカラーは、『黄色は幸福や信頼、愛や尊敬などを象徴する色』であることから選ばれたそうです。
2025年父の日は、6月15日です。皆さんも普段頑張ってくれているお父さんに是非、感謝の気持ちを伝えましょう。
『日本文化研究ブログ』参照
https://jpnculture.net/chichinohi/