2024-03-09
2‐3月ストレス注意
長年のデータによると社会人のストレスは2月と3月に高くなるのをご存じですか?
企業や官公庁などでは年度末に向けて忙しくなる時期であり、計画を立てたり翌年度に向けての準備が必要です。人事異動を控えている人は、移動の準備や引継ぎなどで忙しくなります。新しい年度を迎えるにあたって不安を抱えている人もいるでしょう。こうした背景から、社会人のストレスは2月、3月にかけて高まる傾向があります。
ストレスサインは、主に3種類あります。
【ストレスサイン】
1. 心のストレスサイン:不安、緊張、イライラ、悲しみ、憂鬱(ゆううつ)感、無力感、無気力など
2. 体のストレスサイン:食欲不振、痩せる、不眠、腹痛、頭痛、動機、血圧上昇など
3. 行動のストレスサイン:消極的になる、人との関わりを避ける、飲酒、喫煙の増加、落ち着きがなくなるなど
これらのサインに自分で気づくことが出来れば、適度に休息をとってストレスを発散し、心身ともに健康でいられます。ストレスサインが2週間以上続いている場合は、うつの疑いがあるので専門機関を受診しましょう。
ストレス反応が長期間改善されないと、身体面と精神面で病気を引き起こす可能性があります。このようにストレスが要因で発症したり慢性化したりする病気の総称が『心身症』です。
【身体面】
頭痛や倦怠感の他に腸に炎症や内分泌異常、潰瘍といった症状はないものの、腹部の慢性的な膨張感や腹痛、下痢といった症状が現れる『過敏性腸症候群』、胃に異常が見られないものの、胃痛や胃のもたれを感じる『機能性ディスペプシア』などがあります。
【精神面】
気分がひどく落ち込んだり、何かをする気力がなくなったりする状態が続く『うつ病』や、トラウマ体験を繰り返し思い出されたり夢に現れたりする『PTSD』などがあります。
うつ病は日本人の1~3%が罹患しており、慢性化すると脳卒中や心筋梗塞などにかかりやすくなったり、反対に脳卒中や心筋梗塞になったことでうつ病が発症します。このようにうつ病は身体症状、疾患と関係することが分かっています。
ストレスを発散すること同様、ストレスをためないことも大切です。日常生活の中でストレスをためないための5つのポイントがあります。
【ストレスを貯めないためのポイント】
1. 良質な睡眠をとる
2. バランスの摂れた食生活を心がける
3. 継続的な運動をする
4. 考え方を変える
5. 友人や家族に相談する
会社でも相談できる部署はありますが、会社では相談するのは抵抗があるなと感じる方もいらっしゃるかと思います。一人で悩まず、問題解決に向けて一歩を踏み出すための相談機関や窓口は、地域ごとや民間でも多数あります。厚生労働省が運営するサイトでも紹介されている『こころの耳』でも様々な相談窓口やサービスがあり、電話やメール、ラインなど各種ツールでの相談が可能です。話を聞いてもらうだけで気持ちが楽になることもありますので、困った時は是非、相談してみて下さい。